FrontPage のバックアップ(No.15)


お知らせ

歴つくば(第7回)

歴つくば(第7回)は2020年4月19日(日)14時よりオンライン開催(Microsoft teams使用)を予定しています。先日、2020年度新入生(人文学類)の皆様にはご案内をお送りしました。
後日、プログラム等の詳細はTwitter#歴つくばまたは歴つくばホームページ:rekitsukuba.wicurio.comでお知らせします。現在、登壇者募集(2020年4月12日締め切り)をしております。皆様のご参加お待ちしております。[2020年4月7日]具体的な視聴方法はMicrosoft Teamsで『人文学類生自主研究企画』とチーム検索し、お入りください。もちろん、他専攻・他学類の方も大歓迎です。なお『人文学類生自主研究企画』での開催ですが、登壇者は他専攻・他学類の方が多いです。皆様お気軽にご参加ください。近日中にプログラムを公開します。[2020年4月14日]当日のプログラム等の詳細は「人文学類生自主研究企画:歴つくば」掲示板にあげました。プログラム自体は14:00から開始ですが、会議「歴つくば(第7回):オンライン開催」は13:30頃から開始します。13:30-14:00は何もありませんが、準備ができ次第、お入りください。また、途中参加・途中退出も可能です。お気軽にご参加ください。なお、発表者の方は開始までに発表に使用するスライドを「人文学類生自主研究企画:歴つくば」にアップロードしておいてください。[2020年4月19日]

言つくばの紹介[2020年4月14日]

言つくば主催の宮腰氏から「言つくばの紹介」をいただいたので以下掲載します。ちなみに歴つくば(第6回)は言つくばと合同開催しました。

フランスの言語学者キュリオリ (Antoine Culioli) の言葉
「これからの言語学者は言語学以外の知識を身につけなければならない.そうでなければ言語学の研究が何であるかが見失われるだろう.」
[出典 青木三郎 (1993)「パリ第七大学言語学コロキアム報告」『フランス語学研究』27, 86-87.]

もちろんこの言葉の裏には相当な理論的蓄積と学問的バックボーンがある。このことをふまえて現代に目を向けたい。「言語学」や「情報科学」という固有の学問名を出すまでもなく、我々が「ことば」と認識する「何か」をめぐる学問的な営みは時の流れとともにかなり大きな分野に広がっていることは疑えない。

特定の学問領域に制度的に帰属しながら、勉強や研究をしていると、よく「〇〇のやっている研究は~~学の研究じゃない」という言葉に遭遇する。 (そしてこれを社会的・学問的に権威ある人物が言うからなおさら恐ろしいのだ) 考えてみるとおそらくこの文を発する話者は「~~学」の輪郭をはっきりと認識し、その線引きを述べられるからこそこのような文を発するのだろう。しかし、この「線引き」を明示できる人間はさほどいないように思えるし、ある意味で、こういった文を述べる行為は暴力的なようにも思える。こういった状況を踏まえておそらく肝要なのは、「外側 (と思われる領域) 」と (いかなる意味におけるものかはあえて定義しない) 「対話」を試みることではないだろうか。「ことば」に関わる諸学問の現状ではこの営為がまだまだないがしろにされているようにも思える。

「言つくば (ことつくば) 」の今日の姿の背景には上述のような議論がある。そのため「言語学」という特定領域を喚起させる「げんつくば」ではない「ことつくば」なのだ。ただ現実がこんなに堅苦しいわけではないし、上述の議論に同調する必要は全くない。とてもゆるーーーい感じで、授業や演習の中で言ったら先生や先輩にすごいドつかれるかもしれないような大胆な仮説について話すのもアリ、単純に特定の「ことば」への「愛」を語るのもアリ、「この分野すげーんだぜ」という紹介もアリ、卒論の準備につかうのもアリ。とにかく「ことば」をめぐる「お楽しみ会」を目指している。

これまで数回開催。規模は毎回異なる。
次回の開催は未定。そして学内に主催者に加わる新たな人材を募集している。領域不問。
参加希望や詳細については以下の連絡先にジャンジャカ訪ねてきてほしい。

連絡先(言つくば)
宮腰 駿 (みやこし・しゅん)
筑波大学人文・文化学群人文学類言語学主専攻一般言語学コース3年 (フランス語学)
s1810119【at】s.tsukuba.ac.jp ※【at】を@に変えてください
twitter @buroderu

概要

歴つくばとは?

近年、筑波大学では「〇つくば」という学生たちによる自主的な発表会が多分野・多領域にわたり、盛んに行われています。(参照:『2020年度筑波大学入学案内』p.143.) その中でも、歴史/歴史学を主題にした発表会が歴つくばです。すなわち、歴つくばとは筑波大学の学生による歴史/歴史学を主題にした発表会と位置づけることができます。同時に歴史/歴史学に関心のある筑波大学の学生の1コミュニティでもあります。ここでの歴史/歴史学は全時代・全地域を対象とし、隣接分野も射程に入り、「学際性」のある発表会を目指しています。そのため、毎回、人文学類 史学主専攻の学生だけでなく、人文学類 他主専攻・他学類の学生もたくさん参加(登壇・聴講)しています。また、歴つくばはT-ACT企画「人つくば~人文学系有志発表会~」と「人つくばver.2~人文学系有志発表会~」活動の一部でもあります。

活動目的

歴つくばの活動目的は以下の主に3つです。(①-③)

  1. 様々な歴史/歴史学を主題にした発表から各自が見聞を広める。《教養》
  2. 各自の研究を発表し、情報交換を行う。《情報交換の場》
  3. 歴史/歴史学に関心のある筑波大学の学生の交流の場となる。《交流の場》

これまでの活動

これまで歴つくばは計6回開催されてきました。以下に各回の情報を掲載します。

歴つくば(第1回)

開催日時:2018年4月29日(日)13:00~
開催場所:筑波大学 1C棟 1C310教室
登壇者:8名
聴講者:約60名
<プログラム>
① しゅーまい(知識):『氏姓と苗字』・『通字と偏諱』
② 加藤(人文):『歴史学と伝統』
③ 大盛マスク(情科):『常陸国の郡の変遷』
④ まさつね(国際):『中国史と漢民族』
―――――――休憩―――――――――――
⑤ 橋(人文):『喜望峰の向こう側』
⑥ アルザス(人文):『アルザス文化論』
⑦ さえ(人文):『歴史学からイスラームを評価する』
⑧ 丸小野壮太(人文):『アッシリア研究入門』

歴つくば(第2回)

開催日時:2018年7月22日(日)13:00~
開催場所:筑波大学 共同利用棟A 101教室
登壇者:9名
聴講者:約40名
<プログラム>
第1部:日本史・歴史地理学
① 加藤(人文):『歴史学と現在』(事例:日本近現代史・昭和)
② あきやま(人文):『近世旅行史 富士山を事例に』
③ 大盛マスク(情科):『神聖ローマ帝国と地域名』
――――――――――――休憩①―――――――――――――
「お楽しみ企画」:「アルザスくんの歌唱」
第2部:東洋史・インド思想
④ 范章京(人文社会科学研究科 歴史人類学専攻 M1):『ラストエンペラー溥儀と満洲語―清朝末期における満洲語の実相と民族アイデンティティ―』
⑤ 橋(人文):『梁啓超、中国史』
⑥ BROLY(人文):『インドの宗教とメンタリティ』
――――――――――――休憩②―――――――――――――
第3部:西洋史・仏語学
⑦ 横山泰雄(人文):『マリア・テレジアとヨーゼフ2世とレオポルト2世の改革』
⑧ もっさん(人文):『オスマン・トルコを中心としたWW1の開戦』
⑨ 仏語学徒のアルザス(人文):『Hoffet : Psychanalyse de l'Alsace研究の可能性』

歴つくば(第3回)

開催日時:2019年1月13日(日)13:00~
開催場所:筑波大学 共同利用棟A 201教室
登壇者:5名
聴講者:約30名
<プログラム>
① 八丁(人文):『楔形文字文書と楔形文字』
② 丸小野壮太(人文):『「アッシリア」―歴史像の再考―』
――――休憩①―――――――――――――――――
③ 横山泰雄(人文):『ハプスブルク帝国における植民地主義』
――――休憩②――――――――――――――――――
④ 村中(国際):『村中の近衛文麿をはじめからていねいに』
⑤ 住職(日日):『日本の将棋駒史』

歴つくば(第4回)

開催日時:2019年4月7日(日)13:00~
開催場所:筑波大学 共同利用棟A 101教室
登壇者:6名
聴講者:約60名
<プログラム>
① しゅーまい(知識):『神社にみる風水思想―四神や五芒星を例に―』
② 八丁(人文):『古代メソポタミアにおける医療』
―――――休憩①――――――――――――――――――――
③ ミス(人文):『温泉地と鳥観図』
④ オオツカ(人文):『古代メソポタミア神話―エヌマ・エリシュを中心に―』
―――――休憩②――――――――――――――――――――
⑤ もっさん(人文):『第一次世界大戦ドイツにおける食料政策の失敗』
⑥ 丸小野壮太(人文):『タハルカ王―逃げるは恥だが役に立つ―』

歴つくば(第5回)

開催日時:2019年10月5日(土)13:00~
開催場所:筑波大学 共同利用棟A 101教室
登壇者:8名+α
聴講者:約30名
<プログラム>
① マスク(情科):『日本の行政区画の歴史(特に古代と明治)』
② 八丁(人文):『ニューエクスプレスアッカド語』
③ あゆは(人文):『インダス文明』


✧対談企画:『歴史学と歴史マンガ』
ゲスト:マミー先生(古代アッシリアのマンガ家)
パネリスト:丸小野・橋
④ しょうちゃん(比文):『南の桜―日本時代の台湾』
⑤ まさつね(国際):『三国志における国家関係』


✧ラーメン企画 しゅーまい (知識):『全国&つくば ラーメン』
⑥ かみじ(人文社会科学研究科 現代語・現代文化専攻 博士前期課程2年) :『『千夜一夜物語』が描くイスラーム世界』
⑦ 河本(人文):『シュペングラー『西欧の没落』がハイデガー『存在と時間』に与えた影響』
⑧ 佐久間(人文):『満文老档に見る清朝の皇帝制度に繋がるヌルハチの人間性および政治思想』

歴つくば(第6回):言つくば・歴つくば合同開催

開催日時:2020年1月11日(土)9:00~
開催場所:筑波大学 共同利用棟A 101教室
登壇者:8名+α
聴講者:約20名
<プログラム>
① 『フランス語におけるとりたて』
② 『台湾の中国化―戦後中華民国の言語・文化政策』
③ 『事象関連電位を用いた言語研究』
④ 『満洲人の漢文化観―漢訳翻訳を例として』
――――――昼休み―――――――――――――――――――――
✧シンポジウム:『言語・歴史研究の現代的意義:日常の観点から』
⑤ 『インターネット時代の日本語:「魔剤構文」を例に』
⑥ 『「村」ってなんだ!~自然村というより不自然村~』
⑦ 『アッカド語の来辞』
⑧ 『第一次世界大戦休戦期におけるドイツの食糧輸入』

歴つくば(第7回)

開催日時:2020年4月19日(日)14:00~
開催場所:オンライン開催
登壇者:9名(紹介を含む)
聴講者:106名
<プログラム>
各発表30分程度+質疑応答(質疑応答はTwitter#歴つくばを使用する予定です。)
開会:イントロダクション-歴つくばの活動紹介・本日のプログラム・オンライン開催の注意事項-
①大盛マスク(情科):『市町村合併』
②丸小野壮太(人文):『ラーメンの歴史学:高等学校における歴史教育と大学における歴史学』
③大盛マスク(情科):『バイオレンス 市町村合併』
④しょうちゃん(比文):『桜と梅―日華外交史』
閉会:全体へのアナウンス・質疑応答等
宮腰駿(人文)『言つくばの紹介』
河本三礼(人文)『雙峰論叢の紹介』
マミー(古代アッシリアの漫画家)『ネオ・エヌマ・エリシュの紹介』
原将吾(人文社会科学研究科博士後期課程)『シリア語学習会の紹介』
丸小野壮太(人文)『古代西アジア史勉強会の紹介』

オンライン開催の注意事項
・各発表時間はマイクをミュートにしてください。
・各発表への【質問】・コメントはTwitter#歴つくばにご記入ください。(特に質問は【質問】と最初にご記入ください。)
・上記には各発表中/後/終了後にレスポンスをする予定です。積極的にご記入ください。

運営からのコメント

丸小野壮太

 私は筑波大学 人文・文化学群 人文学類で歴史学(古代オリエント史)研究をしています。現在の研究テーマは「新アッシリア帝国とエジプト人―都市アッシュルにおけるエジプト人に関する考察―」(卒業論文)です。私は歴史学研究を進める上で、日々、以下のことをよく実感します。それは現代世界において歴史学の研究成果が一部の人々の間でしか共有されていないという現状です。しかし、実は想像よりも歴史/歴史学に関心の持っている方は多いです。そこで、歴史/歴史学の研究成果を多くの方に発信する場として歴つくばを運営しています。